80年代WRC(世界ラリー選手権)へのノスタルジア- 85年式 ルノー5 ターボ2
FRI, JUNE, 12, 2015
先日、当社に入庫しました、ルノーサンクターボをご紹介させていただきます。
ルノーサンクターボのベースとなった、ノーマルのルノー5(5は仏語で「サンク」)はコンパクトなFF(前輪駆動)車で、欧州でベストセラーとなったモデルです。サンクターボ誕生の背景には、ルノーのWRC(世界ラリー選手権)にかける情熱がありました。WRC-グループ3への参入を目指し、パフォーマンスを高めるため、エンジンとトランスミッションはそっくりシートの後部へ移動され、ミッドシップエンジンの後輪駆動へと“進化”しました。
ミッドシップに置かれたエンジンとラジエーターの冷却のために、より大きな空気の侵入口が必要となったことと、大型化したリア駆動輪のため、リアフェンダーは特徴的なブリスターフェンダーとなっています。
WRCでは81年のモンテカルロラリーから86年のポルトガルラリーにかけて、4勝を積み重ねました。多くの人の印象に強く残っているのは、1986年のサンク・マキシ・ターボではないでしょうか。
1.5リッターのターボ化されたエンジンは345馬力を発生し、ぬかるんだ地や砂利道を危うくも力強く走っていく姿は、80年代ラリーを象徴するシーンだったといって過言ではありません。
当社の車両は、前オーナーが一生乗り続ける覚悟で手入れされ続けてきました。グループ4(グループB)モデルで、フロントにはシビエ製のライトが取り付けられ、往年のラリーシーンを感じさせます。エクステリアの変更箇所もなく、純正色のグロスブラック(Noir 655)の塗装は新車の様な輝きを保っています。
地を這うようにして加速する、ゴーカートライクな乗り味は、一度お乗りになると病みつきになるでしょう。
現在のクオリティを維持し、長く大切にしてくださるお客様の元へ、是非お届けしたいと考えております。