ANSAマフラー - サウンドの調律師
FRI, FEBRUARY, 19, 2016
フェラーリのエグゾーストノートを作り出すうえで決して欠かす事の出来ない存在、それが言わずと知れたANSA製のマフラーです。低回転での力強い咆哮が高回転でソプラノにかわっていくと言われるフェラーリサウンドの調律師とも言うべき存在です。
イタリアはエミリオ地方で生まれた小さな町工場程度のマフラーメーカーは、フェラーリのレーシングカーに装着されるようになった1960年代以降急速に発展成長し、フェラーリロードカーのほぼ全てに採用されるまでになりました。
ここで紹介する当社の1974年式フェラーリ365GT4/BBと1989年式F40ライトウェイトにも勿論純正のANSAが採用されています。BBはオリジナルが装着されているのに対して、F40には当時の純正オプションだったスポーツエキゾーストが奢られていて、より一層車両の価値を高める結果となっています。
BBのマフラーは何と言っても片側3本づつの計6本出しとなっているのが最大の特徴ですが、実は太鼓部分もスクエアな独特の形状をしています。フルレストア時の貴重なショットも是非ご覧下さい。F40の方はと言えばセンターに3本出しですが、両端の2本が排気用で真ん中の出口はウェイストゲート用となっています。ちなみにタイコの形状はノーマルあるいは後期モデルいずれとも異なります。
365BBにせよF40にせよ、パーツの供給が年々難しくなる中でオリジナルのマフラーを装着しているものは少なくなっているのが現状ですが、今回紹介した2台はマフラーに至るまでオリジナルを保っている貴重な個体です。このような最良と呼べるクルマをビンゴスポーツではこれからも世界中にもとめ続け、皆様にご提供し続けてまいります。